画像のぶれ・ぼけ除去

撮影後の写真にはぼけやぶれといった劣化が存在しています。それらに対して、Total Variation 正則化やShock Filter を用いてぶれの関数を推定し、画質改善を行います。

ぶれ関数の推定

ぼけ・ぶれ除去を行う上でぶれ関数(PSF)を推定し、最終的なPSFを用いて次のように理想画像を推定します。

process1.png

処理手順

復元手法

ぶれ画像を復元する上で以下の2つの手法を用いています。

  • ブラインドデコンボリューション:ブラインドデコンボリューションは、劣化画像のみが既知でPSFと理想画像の2つが未知数となっているものを指します。この場合観測データより未知数の方が多いので不良設定問題となってしまいます。この不良設定問題を解決するために、一方を固定し、もう一方を求める行程を交互に行っています。
  • ノンブラインドデコンボリューション:ノンブラインドデコンボリューションは、ブラインドデコンボリューションに対して、既知数が未知数を上回っているものを指しています。

上記のPSF推定の行程でブラインドデコンボリューションを行い、最終的なPSFを求めた後、入力したぶれ画像と最終PSFを用いてノンブラインドデコンボリューションを行うことで、最終的な復元画像を推定します。

また、学習法によるぶれ・ぼけ除去手法ではぶれ画像と理想画像を大量に学習させ、未知のぶれ画像に対してぶれ除去を行います。

deblurring_introduction.png

学習法の処理手順

研究内容

当研究室ではぼけぶれ画像復元に関して次のような内容を研究しています。

  • 復元手法の最適化:復元手法をより高速・高精度化する研究
  • 復元手法の高性能化:先行研究で行っていた方法に新たな処理を施す研究
  • 破綻検出:復元動作による破綻の検出を検討する
  • 学習法:機械学習によるぶれ・ぼけ除去手法の研究